第1章

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「親友の顔を忘れるなんて、ひどいな」 「俺に親友なんていない!」 そこまで言ってから唯一、親友と呼べた奴の顔を思い浮かべる。確かにこの悪戯っぽい笑顔は何処か面影がある。 しかしながら、その親友は随分と前に亡くなった。 「とにかく聞いてくれよ、さち!」 “さち”それで分かった。俺の名前、幸(こう)をさちと呼ぶのは親友だった友紀(ともき)しかいない。 .
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