西之村螺1

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「なんだ、これ?」  “資源を大切に”と、どこか矛盾した文句。  ありふれたコンビニの袋だ。  手に取り中を見ると、100円位のチョコの菓子と、くしゃくしゃになった一枚の小さな紙。  広げてみる。 『昨日はごめんなさい』  そんな一言が、ボールペンの黒インクで書かれていた。  不安定な場所で書いたのか、文字は所々よれている。  だが全体的に丸っこく、いかにも女性、もしくは女の子の書いた字だ。  俺はますます首をかしげた。  俺は昨日誰か、ことに女性に謝られるような事をしただろうか?  そんな記憶は全くなかった。
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