弐章~地獄を超える地獄~

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「アルド。会ったり別れたりの繰り返しだが、俺達は永遠に友達だ。そこに人間と竜の差は無い事を忘れないでくれ」 「我もお前には大分救われたぞ。ありがとな、ジーク」 ジークもアルドにその事を伝えたかったのか、真っ直ぐアルドの眼を見てまるで誓い合うかの様に言い放つと彼は少し驚いたような表情をしたが、それに応える様に礼を言う。アルドは彼の言葉をしっかりと心に刻んだようだ。 変わった竜と共に生きている変わった人間。「類は友を呼ぶ」と言う言葉が人間にはあるらしいけど、彼等はその言葉に相応しかった。とは言ってもあそこまで変わった人間はそうそうは居ない。言葉にするなら”竜の心が宿った人間”。私は彼をそういうイメージに捕らえた。 するとアドルフォとエリーもアルド前に一歩踏み出した。まるでドミノ倒しの様に皆して彼に言葉を掛ける光景を見て少し可笑しくて笑いそうになる。 「アルド。俺達も着いて行きたいのは山々だが...」 「何、心配するな。また此処に戻るさ。お前たちは我達が戻ってくるまで此処の平和を保ったいてくれ」 「ああ...そうだな。それもそうだ」 「約束するわ。...それなら私達からも”元気に帰ってくる”って約束して?」 「勿論だエリー。アドルフォと助け合ってくれ」 そう彼等と誓い、アルドは改めて此方に戻って来た。
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