参章~峻烈、そして再びの邂逅~

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如何にも強固そうな扉をくぐり大婆様の私室であろう場所へと足を踏み入れたものの、誰かの気配は感じられない。 あれか、大婆様も沃竜だから気配や姿を消せるという訳か? 「ローズ。大婆様の気配を感じる...ぬおっ!?」 「アルド!?」 我に分からなかったのでローズに任せようと彼女を呼ぼうとした瞬間、我は何者かによって身体を絡め取られた。 流石の我たちもあまりに予想外過ぎて混乱してしまう。というか、我のような図体のでかい竜を持ち上げられる等、一体何者......大婆様しかいないだろう。 我を巻き取った者と目が合う。 それは途轍もなく巨大でまるで我が子供になってしまったのではないかと錯覚する程である。全身を純白の体毛で覆い真っ赤に燃える眼で我を見据えている。 その迫力に改めてエルダー達の恐ろしさを実感した瞬間だった。 「やっと来たね。お前がアルドかえ?」 「如何にも。我がアルドゥルスですが、これは一体?」 「いや何、久々に見た若い雄だからねぇ。つい飛びついてしまっただけだよ」 そう言い以外にも優しく丁寧に地面に下ろされる。何か恐ろしい事を軽く言われたが我は聞かなかった事にしておいた。
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