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「...話を戻すけど、あたしはお前達に少し協力して欲しくて呼んだのさ」
「協力...。と言いますと?」
「それなんだけどね。とても面倒な事が起きてね、此方に来てくれないかい?」
「勿論。何ですか大婆...ッ!?」
大婆様に呼ばれ近づこうとした途端、唐突に大婆様の尾撃を受け吹き飛ばされてしまった。
あまりの出来事にローズは目を見開き、我は痛みも忘れて凍り付く程に無表情な大婆様をただ凝視する。
「アルド!大丈夫!?」
「お前は下がってな。先ずはあの子の素質を確かめないといけないからね」
「どういう事!?アルドを殺すつもりですか!?」
「殺しゃしないさ。だから言っただろう?確かめると」
突然の大婆様の所業に抗議をするが何やら理由をつけて彼女を半ば無理矢理下がらせられる。
会話に耳を傾けつつ尾で打ち付けられた横腹を押さえながら立ち上がる我。まだ少しフラつく所を見ると相当に重い一撃だったようである。
「お...大婆様...。これは一体...?」
「お前は構えとくんだよッ!フンッ!!」
「グァァッ!?」
何の為にこんな事をするのだ、大婆様は。
我は意味も分からぬまま鋭い竜爪で軟弱な腹を抉られ、拳で顔面を殴られる。
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