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──ある所にライオンの親子がいました。
子ライオンは、兄弟でした。
子ライオン達はいつもケンカをしていました。
母ライオンはケンカのたびに怪我をする子ライオンたちが可哀想で、良かれと思って子供たちから牙を抜きました。
牙を抜かれた子ライオンたちは、ケンカをしてもお互いに怪我をしなくなりました。
いずれ、子ライオンたちも大人になり、一人立ちする時がやってきました。
それぞれが別れ、縄張りを持ち、一匹で生きていくのです。
一匹になった子ライオンは、お腹が空きました。
そこで、以前母ライオンがやっていたように他の動物を狩ることにしました。
ですが、何度やっても狩りは上手くいきません。
牙が無いので、獲物を捕まえることができなかったのです。
ですが、子ライオンには何故狩りができないのか分かりませんでした。
お腹の空いた子ライオンは、いつかサバンナに座り込み泣き始めます。
泣いても泣いても、誰も助けてはくれません。
ここには、母ライオンはいないのです。
子ライオンはいっぱい泣いて、何日かお腹が空いたと苦しんで、いずれ体が動かなくなって、そして死にました。
おしまい。
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