第22話

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彼とはもう三ヶ月連絡をとってない 時間なんてあっという間だ 寂しいと思うときもあるけど、そんな時ほどランチタイム幸子 美味しいランチを食べれば案外楽しくやれたりした そう、私はランチタイム幸子、美味しく毎日を過ごせれば、別にひとりでも…… 幸子さん お、御曹司…… そ、その呼び方、勘弁してもらえません……? せっかく恋人になれたんですし、名前で…… 名前、なに? ……いや、もういいです それで、なんの用よ? 幸子さん、今日、お昼食べませんか? な、なななななんで突然私たちもう三ヶ月も連絡とってないのに……! ……ほんの二日前にわらび餅一緒に食べたばっかりですけど そ、そそそそそんなバナナ!? とりあえず、ちょっと会社前のカフェに入りませんか? ふたり並んで、なんてことないブレンドコーヒーを頼んだ そして並んで座り、チョコデニッシュパンを頬張る おいしい…… 驚いた。その美味しさに、じゃない 声が、被った……? ですね。嬉しいです。ぼくお気に入りのパン、気に入ってくれて なんてことない言葉、笑顔だったはずなのに ……バカ え、今なんていいました? ……なんでもない そっぽを向いて、チョコデニッシュをもう一口。甘さの奥の苦さが絶妙で、なんだか憎らしかった
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