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 顔をひねって見た稀世の後ろでは、慶一が志英の身体にボディーソープを塗りたくっていた。  なんとなく嫌そうな顔をしながらも洗ってあげている慶一の姿が可愛いと思ってしまう。  志英の手は稀世の身体全体を洗い――もちろん硬くなった下半身も念入りに――髪まで洗ってくれ、先に湯船に入って温まるようにと言われて素直に従った。 「じゃあ今度は僕が洗ってあげますね」  髪まで洗ってくれた慶一に今度は志英が洗ってあげるらしい。  ふたりがこうして触れ合うのは貴重だ。  稀世は湯船につかりながらわくわくした気持ちで眺めていた。  慶一の正面に膝をついた志英はまず髪を洗っていく。そしてそれを流すと今度は身体を洗っていく。  慶一がおとなしくやらせている姿ににやにやしながら見ていると、志英の手は執拗に慶一の屹立したものを泡をつけながら扱き、感じ始めたらしい慶一の息が段々と荒くなっていった。  すると志英の後頭部に慶一の手が伸びたかと思うとぐいっと引き寄せキスを始めた。  ――嘘っ。慶ちゃんと志英くんがキスしてる……!
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