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 こんな会話を知らず、今日は三人で風呂に入ろうと志英に提案された稀世は戸惑ったが、いつも三人で入るのを嫌がる慶一が入るつもりになっていると知って面食らう。  どういう心境の変化なのだろうかと聞きたいと思いながらも、聞いたらやっぱりやめたと言い出しかねないと思い聞けなかった。  服を脱ぎ捨て広い浴室に入る。  三人で入ることを想定して選んだ浴室はこのときを待っていたかのように、空間全体が稀世たちを易々と受け入れてくれた。 「じゃあ稀世さんここに座ってくださいね。僕が洗ってあげます」 「い、いいのに……」  さすがに洗ってもらうのは恥ずかしいと断りたかったのに、志英はさっさとシャワーを出すと身体にかけてボディーソープを塗り広げ始める。  ぬるぬると手のひらで広げられて肌の表面を撫でられると、どうしても身体が反応してしまうから困ってしまう。 「ほら慶一さん」 「チッ。わかってるよ」
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