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 以前にもあったことはあったが普段ベッドの中ですることはなく、ふたりの間には必ず稀世を挟んでいる。だからこうしていきなりねっとりと舌を絡ませたキスを目の前で見せられ思わず口を手で覆った。  そんな稀世を知ってか知らずかキスをしたまま立ち上がると、身体を密着させて互いのものを腰を揺らしながらこすりつけ始める。 「……ん……ッ……」  慶一が志英の尻たぶを持ち上げるように掴んだとき、志英の口から艶っぽい声が漏れた。  もうすでに完全に勃ち上がっていた稀世の中心がそれを聞いてさらに硬くなっていき、自然と右手は自分のものを握っていた。  何がどうなっているのか考える余裕もないまま劣情を煽られている稀世の前で、慶一は志英の身体を反転させると壁に手をつかせる。  膝立ちになった慶一の眼前に志英は尻を突き出し、そこを指でくちゅくちゅと解されている姿を見てハッとなった。 「し、志英くんが……?え?だって、え?」
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