電話の声

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 ある日、作文コンクールに応募した僕の作品が一次選考を通過した事を担任から聞かされた。  僕は驚いた。そのコンクールはとても有名で受賞したら大きく新聞に載る程だった。  「おい水沢、市長から電話だぞ」  担任から携帯電話を渡された。  「水沢君、選考通過おめでとう」  僕は良くわからないまま「ありがとうございます」と返事をした。  またノイズが走った。  『明日いよいよ三上を始末できる。これでせいせいするわ』  いつものように『声』が聞こえた。  僕はもう慣れて『声』だけ軽く聞き流しながら話をした。  『高木もそろそろ潰すか』
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