0人が本棚に入れています
本棚に追加
それからまた一ヶ月程過ぎた。
僕の作文がコンクールで三位入賞した。
また市長のどす黒い心の声が混ざった祝いの電話が来て適当に話を済ませた。
でもその後すぐにインフルエンザにかかって表彰式に行けなかった。
式の当日、どこかの大臣から電話がかかってくる事を事前に聞かされていたので部屋で待っていた。
予定通り大臣から電話がかかってきた。
「おめでとう。体調はどうですか」
中年のおじさんの明るい声が聞こえた。
僕は丁寧に話した。またノイズが走った。
『ああもう使えない秘書だな。クビにするか』
いつもの黒い心の声が聞こえたが僕は軽く聞き流しながら話をした。
「今、総理大臣が来ていますので変わりますね」
(次は総理大臣か…)
総理大臣と話をするのは予定外だったので僕はとても緊張した。
最初のコメントを投稿しよう!