電話の声

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 「もしもし、入賞おめでとうございます」  テレビでよく聞く声がそのまま聞こえた。  そしてノイズが走って心の声が聞こえた。  多分そう思っているだろうなと思う事が次々と聞こえた。  僕はまた軽く聞き流しながら話をしていると  「ところで君、聞こえているよね」  総理大臣は小声で言った。  それは心の声ではなかった。  「えっ…何の事でしょうか?」  「誰にも言わなかったら大丈夫ですよ。それは君の素晴らしい才能だから大事にしなさい。ちょっと秘書に代わりますね」  僕は背筋が凍りついた。  (えっ何で?)  心臓の音が聞こえそうになる位に動悸がした。
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