第7話ー仇敵再戦ー

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「来い、フルンティン…」 「…は?」 思わず、声が上ずちまった。ロードの紅剣の変化を感じ取ったからだ。 ズズッ、ズ、ズ… 絶えず流動し、あの細い剣からは想像できない位に増幅して『異形を象る』。 (き、共鳴…!?いきなりかよ!!) 「試合時間は限られているからな、安心しろ、演習組手って名目だからな…」 ギラリ、と悪代官よろしくニヤついた。 「半身不随くらいにしといてやる。」 「冗談が言えるようになったな、お前。」 先手必勝・一撃必殺・短期決戦、それらの必殺の理を凝縮した‘‘ソレ”は俺の目の前にゴウンと踏ん反り返った。 「……怪鳥!?」 「喚け、【紅鶏】《バジリスク》!!」 赤く、紅い大怪鳥は甲高く大空に嘶いた。 『キュェェェェェェ!!』 いつも思うが、アレは剣の変化体なのに、何であんな精巧に、そして意思を持ったみたいに見える!? 「考える余裕はないぞ。」 「!!」 こうなれば、もうロードの土俵…いや、世界だ。 ゴガァ!! 「ぅっは…!」 大地を蹴散らし、大怪鳥が迫る。 ギュン! 素早く跳躍して、避けた。 「2対1《アウトナンバー》という事を忘れるなよ。」 「!!」 逃げた先に、まるでお決まりパターンの様にロード。 「【シュートグリーン】。」 「…げ。」 その術式は知ってる。初級の魔法だが、上手くタイミングを見計らえば中々に厄介な魔法、そのタイミングが正に今だ。
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