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「発!!」
「…?」
俺の命に従い、鯱矛は肥大。やがて…
ドビシャァ!!
水を撒き散らして爆発した。
「っ…!!」
ビチャチャ、
「こ、の…子供騙しな策…」
単なる目眩し?考えが浅い浅い、
ヒュヒュヒュヒュン…
『あぁーっと!コレは皆川選手の‘‘十八番”の…!!』
「!」
ロードを取り囲む、その数50の皆川 大輔。
「【多重分身】!」
「ちっ。」
幾ら感知が得意なロードでも、この数で均等に魔力を配置した分身体から本体を炙り出すのはほんの数秒では不可能の筈だ。
『おらぁ!!』
数多の俺自身は、一斉にロードに襲い掛かった。
「【魔斬/改】!!」
50の刃が一斉に降り注ぐ。
「喧しい、多勢で掛かれば勝てると思ったか?」
ザグム。
フルンティンが、地面に深々と減り込んでいた。
「【血染めの大樹林】《レッド・フォレスト》。」
「っ…!?」
次の瞬間、地面を掻っ裂いて紅い刃が文字通り木々の葉に天に向かって突き出た。
「っ…!!」
ズドドドドドドド!!
「ぅ…が!?」
脚が貫かれた、組手でこれは痛い、痛過ぎる。全ての分身もやられちまったみたいだ。
「数で勝ったからと油断したな、」
「く…!」
掌に収束する、黒い玉。
「【重力球】 《グラヴィティ・マイン》」
ボギュウン!!
嫌に鼓膜を刺激する音と共に、黒球は大輔の鳩尾を穿った。
「ぅ…ごは!!」
『決まったぁぁ!!』
ドカァンッ!!
壁際まで吹き飛ばされる。
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