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「失礼いたします。天使見習いのたかしです。修行が修了いたしましたので、ご報告にあがりました。」
天界、そこに建つ天使庁の奥の院。
そこに、先ほど見習いから正式に天使になるべく修行を終えたたかしの姿があった。
彼がひざまずいている相手ーーーそれは、彼に、そして修行を終えたすべての見習いに正式に天使としての権限を与えることのでき熾天使ちふゆだった。
豊満なボディは慈愛に満ち、しかし、片方の性に傾かないよう喉と股間には堂々とした膨らみがあった。
「たかしよ。私はあなたのこれまでの修行の成績に満足しています。しかし。」
ーーーこのままあなたを天使として認めるわけにはいかないーーー
その言葉に、たかしは勢いよく顔を上げた。
あまりにあまりな言葉だった。
過酷な修行を、これ以上はないという成績で修めてきたというのに。
いきり立ちそうなたかしに、ちふゆが優しく手をかざした。
「誤解してはなりません。あと少し、ほんの少し、あなたに手を加えなければなりません。天使たるもの、光り輝く存在でなければ。」
そう言い放ったちふゆのもう片方の手には、二本の細い棒状のものが隠し握られていた。
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