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「やっぱり、桃ちゃんの作るお菓子は美味しいわね。」
ちゃっかり私のアップルパイを食べながら菖蒲が言う。
「先輩のアップルパイ、ホントに美味しいです。感動です。」
愛美は目をウルウルさせている。
「そ、そうかな。」
まんざらでもない私。
できれば将来はパティシエになりたいと思っている。
小さな自分の店を持って、毎日ショーケースには自分の作ったお菓子を並べる。
優しくて私より背の高い旦那様が手伝ってくれて、それを可愛い子供達が見てる。
子供は男の子と女の子一人ずつ、二人がいい。
慎ましいが穏やかな生活。
あぁ、幸せだなぁ。
って途中から脱線したな。
そんな事を夢想していると、菖蒲に肩を叩かれた。
「おかわり」
私に皿を突き出している。
・・・太るぞ。
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