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次の日、果たし状を持って製菓部の前へ。
まだ放課後早い事もあって、部室には1人しかいないようだ。
今がチャンスとばかりに、俺は部室の戸を開けた。
すると、その人物が振り返って俺と目があった。
一瞬目を奪われて、戸を開けたまま、動きが止まってしまった。
今まで見た事がない程の美女が目の前に居た。
おっとりとしていて、優しそうな雰囲気があり、男を立ててくれそうで、理想のお嫁さんに選ばれそうな、どこか家庭的なイメージもあった。
いかん、いかん。
見とれている場合ではなかった。
俺は果たし状を付き出すと、
「この部の五十嵐という男に渡してくれ!」
そう言って、彼女に渡した。
百合音は渡された物を手に、困惑した。
「うちの部、女子しか居ないんだけど・・・。」
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