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聖誕祭当日ー
「菖蒲ちゃん、守備はどうかね。」
「ばっちりですわ。今年は良い素材が揃ってるから、きっと楽しませてくれますわ。」
「そうかい。それは楽しみだね。」
フフフフフフ・・・
ウフフフフフフ・・・
またしても、二人の周りに不穏な空気が流れる。
「第32回、理事長主催、聖誕祭。司会は私、放送部部長、田中 未知子がお送りさせて頂きます。コメンテーター席には、主賓である理事長と、桐生 菖蒲嬢に来て頂きました。」
ここで、会場中に拍手が起こった。
意外と盛り上がっている。
「今回は女装コンテストという事で、投票制となります。会場に居る皆様に1人だけ選んで投票してもらい、その票数で競います。それでは、理事長に今年の特典を発表して頂きます。」
「生徒諸君、今年も私の為に集まってもらって感謝する。さて、今年の特典だが・・・すまない。経理がぼやくのでな、今年は学食の食券1年分となった。」
ブー、ブー
ブーイングの嵐だ。
去年と差がつきすぎる。
「その代わり、特別に副賞を付ける事にした。」
ザワザワ・・・
「優勝した者には、この、桐生 菖蒲との1日デートの権利が与えられる。」
なに!?
菖蒲様と!?
踏まれたい・・・
会場中がいっそうざわついた。
おい、中に変態が混じってるぞ。
「理事長、私聞いてませんわ。」
「あぁ、今言ったからね。駄目かい?」
そりゃ、駄目に決まってるだろ。
「女装コンテストの優勝者なら、相当の美人か美少女よね・・・」
少し考え込んでから、菖蒲は言った。
「分かったわ。私が一肌脱ぎましょう。ただし私とデート中、女装していること!これが条件です。」
おおー!
菖蒲様ー!!
踏んでください・・・
百合・・・
歓声があがった。
・・・良いのかよ。
あとツッコミ忘れたけど、また変態混じってるぞ。
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