救いの手

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ビルの屋上から眺める景色は一つの曇りもなく、見渡す限り真っ青な色がどこまでも続いている。 私の気持ちのようにちょっとくらい影があってもいいんじゃない? っと思うけれど、あいにく空はそんな気分ではないようだ。 そんな青空を眺めていると自分がどこまでもみじめな気持ちになってくる。 まさにこの時間のこの世界の中で、こんなに悲しい気持ちを持っているのは世界中で私しかいないんじゃないか? って。 「……自殺とか考える人って、こういう気分なのかな……」 どこまでもむなしくなっていく重い気持ちに耐えきれなくて、その重さに負けてしまった時に、ここからいなくなってしまいたくなるのだろうか。 何もかも忘れてラクになれたら…… 今の私はそんな事さえも思えてしまうくらい、弱っているようだ。
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