【彼女のテスト】

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やあ! 俺の名前は、元井元気! 日夜『創作』の二文字に情熱を注ぎ! 『創作』の二文字と共に生きる!『小説投稿クリエイター』というのは、何を隠そう(?)この俺の事だ! (本職は、別に有るが) 俺は『N★ナルシスタ』という、とあるクリエイター投稿サイトに『ガッデム元井』という名前で登録していて、ちょこちょこ小説を書いては投稿している。 さて。 今、俺は… とある市立病院の個室のベッドに、横になっていた…。 つまりは現在、入院中の身だ。 何で、こんな事になったかと言うと… 俺は先週、本職(?)の仕事が一段落ついたので、貯まった有休を使って何年かぶりに生まれ故郷の実家へと時期外れの帰省をした。 そして、俺は実家の跡を継いだ兄貴のバイクを借りて、 昔、高校時代に走り回った山道に一人、ツーリングに出掛けたのだが… おいおい!! 何てこった!!! 俺は、勝手知ったる故郷の山道でハンドル操作を誤り、不覚にも事故ってしまったのだ。 そして…足の骨を折り、少し頭も打ち、そのまま入院。 本職(?)の会社には、その旨、連絡を入れ… かくして、俺は実家の近くの、この市立病院で入院生活を送っている… と、いう訳だ。 昔の友人や知人は皆、俺と同様に故郷を離れて別の街で働いている為、現時点で家族や親戚以外にお見舞いに来てくれるヤツはいなかった。 ただ… そんな中、昔の知人で唯一、お見舞いに来てくれているのが高校時代のクラスメイト、桂木恵子さんだ。 実は… 初めて桂木さんがこの病室に来てくれた時… 俺は、彼女の顔を見て、 「あのー、失礼ですが…どちら様でしたっけ…」 と、大変失礼な質問をしてしまった。 そう…。 高校時代、同じクラスメイトだったと言っても… 俺と桂木さんは当時、それほど仲が良かった訳でもなく、それどころか、ほとんど会話をした事も無いような『間がら』だったのだ。
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