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「先生も化物だよね?」
「は?何でそうなんだよ。人間だよ?」
「人の怪我治せるじゃない」
「仕事だからな」
仕事だから?怪我治す仕事なんてあるのか。
「怪我ってすぐ治るものじゃないの?」
私はすぐに治るし、お兄ちゃんは怪我してこないし分かんない。
「人間様ってのはとっても弱くてな、腕が飛んでいったりなんかしたら大騒ぎなんだ。だからそういうのを落ち着けないといけなくてな 」
「え、腕落ちても引っ付くじゃん」
「腕とか斬られるのが悪い」
「お前らなんか人間に殺されちまえ」
先生拗ねちゃった。
困ったなー、薬貰えないとまた痛くなる。
「わかった、人間に会いに行ってもいいから薬寄越せ」
「それは人に物を頼む態度じゃないよお兄ちゃん。先生、お薬になんか変なもの混ぜたら首絞めちゃうかも」
「さほど変わってねぇよ。はぁ」
でもお薬くれるみたい!やった!
植物が生えてくる部分がたまーに痛くなるからさ、戦闘中とか困るんだよねー。いきなり腕が上がらなくなるとかさー。
それに異様に熱まで出てくるし。こんなに症状出る人ってそこまでいないのに。
「ドーピング用も?」
「いるー」
あー、使わない日常が欲しいなー。
なんで人間は私たちを見たら襲ってくるのかな。姿形は同じだと思うんだけど。
「はい。取ったらさっさと行ってやれよ」
「あ、そうだった」
「忘れてやんなよ……」
鞄に薬と、こっちのはすぐ出せるここに……よし。
「お兄ちゃん行くよー。先生ありがとねー」
「またな」
「野垂れ死ね」
久々に泉行くなー。元気にしてるかなー。
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