第1章

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白い身体で、白い服を着せられて、白いお布団に寝そべっている、お母さん。   もう、目を開くこともなければ、口を利くこともできない。   ――お母さん? どこに行っちゃったの?   ちいさい私は、その亡骸に問いかけるばかりだった。   真夜中も、いい時間だったと思う。   父親は、母の亡骸の元で、正座をしていて、動かなかった。   私は、ふ、と、お母さんの、布のかかっていないあたまの部分から、ひゅうと、糸のようなものが伸びるのを見た。 「あ、あ……」   私はそれを指さしてみるのだけれど、父親は、下唇を噛み締めているばかりで、その光の糸には気づかない。
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