レンズの魔法がとける時

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そんな彼女へこの想いを告げる事がなかなか出来なくて。 だって、ほら。 表に出てこないし?店長怖いし? だから。 せめて俺の事を覚えてくれたら!と、ジムの帰りに毎回立ち寄っては花を一輪買う。水曜と土日の週三回。 年末あたりからだから、かれこれもう二ヶ月。 いい加減もうそろそろ存在くらいは覚えてくれただろうけど……これといって特に進展は……ない。 「で?今日はどれにする?」 今日は珍しい花が入ってるけど?とその花を見せてくれたけど、今日の俺のセレクトは…… 「いえ。パンジーを下さい。」 濃いめの黄色い花を指差していうと、はいよ。と本数を聞かずとも一輪だけを包んでくれる。 『私を想って』 本日のパンジーの花言葉。 俺が買う花は大抵愛を囁く花言葉を持つ。一輪だけ花を買う、その真意に気が付いて欲しくて。
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