エブザムライ

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「マッチー!! オッサンに戻ってるでござるよ!! おちけつ……いや、落ち着け!!」 「誰がオッサンじゃぁぁ!!……って、いやん」 軽妙な会話を続ける三人に、今度こそ、悪漢たちがキレあがった。 「お前らぁぁ!! 纏めて殺ってやる!! 覚悟しろぉぉ!!」 一斉に襲ってくる悪漢たちに、三人が対抗しようと動いた時だ。 「……我が行くは修羅の道」 渓谷に響く、男の声。 「故に……我、人に会うては人を斬り……」 渓谷の上から光が射し込み―― 光の中からシルエットが浮かび上がる。 「仏に会うては仏を斬る!!」 その姿―― 後光を射したように、光輝く頭の男。 簡潔に言うと―― 『ツルッぱげの中年男』 「我は全てのおハゲの希望!! ハゲサムライ、八雲見参!!」 「八雲さん!?」 三人が一斉に叫ぶ。
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