堕落

2/10
前へ
/10ページ
次へ
家賃三万円のボロ屋の換気扇がからから音を立てながら紫煙を吸い込む様を眺めていると、堕落した自分の生活を悔いてくる。 高校の時分に教師を志し大学進学とともに上京して一人暮らしを始めたはいいが、モチベーションを保っていられたのは初めの一年ほどだけだった。 そこから堕ちるのは速いもので、大学にはほとんど行かなくなりバイトと家の往復を繰り返すだけの生活になってしまった。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加