2 住

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「友だちがしばらく部屋に泊まりに来ているので部屋代代わりに……」  最初の質問者の同僚に女友だちと説明しなかったのが悪かったらしい。  同棲疑惑が深まってしまう。  面倒臭いのでそのままにすると表面上噂は消える。  代わりに何故か祝福されたような暖かな視線を多くの社員たちから受けるようになる。  それで、わたしはそんなに男受けが悪い女と思われていたのかと実感する。  薫に話すと笑いながら、 「だって月島さんってクールビューティーだから」  と評す。 「クールはいいけど、わたしがビューティーか」  と返すと、 「あたしにはそう見えるけどね」  と色っぽい目でわたしを見る。 「止めてよ、気色悪いから」 「だって本当だもん」 「そういう目つきは男に見せろ」 「ねえ、月島さんも彼氏にこんな顔を見せるの」 「さあ、自分じゃわからないけど案外そうかもね」 「見たいな」 「ヤだよ」  可笑しな方向に話が進む。 「だけど本当に月島さんに彼氏っているの。あたし、ここにもう五日いるけど電話はないし、外で会ってるとか」 「教えない」 「ケチ」 「いずれ会えるよ」 「じゃ、愉しみに想像してるわ」 「ご勝手に」
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