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(かみさまでも、ほとけさまでも、誰でもいい、僕を将来プロ野球選手にしてくれるならなんでもするから…僕のお願いを叶えて)
茜色に染まる公園でA氏は大粒の涙を流しながら、切実にそう願った。
『その願い聞き届けました。不肖この私めが必ずや貴方様の夢と願望を叶えてみせましょう!』
そんな事を嘯きながら少年だったA氏の前に突如、紅い服を纏い紅い帽子をかぶった不気味な出で立ちの男が現れる。
そんな奇妙な男にA氏は恐怖を感じる。
が何より男が先程、口にした言葉の方が気になり、怖さを押し殺して男に問い掛ける。
「本当に、本当に僕を将来プロ野球選手にしてくれるの?」
『もちろん!貴方様をこの国一番のプロ野球選手にしてみせましょう!!』
奇妙な男は大仰な素振りでそう言うと、次にA氏にこう告げる。
『但し、貴方様の願いを叶えた暁には、貴方様の■■■を私が頂く事になりますがそれでもよろしいですかな?』
「はい!いいです 夢が叶うなら、僕の■■■をあなたにあげると約束します!!」
幼かったA氏は、それこそ藁をも掴む思いで男と約束してしまうのだった…
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