彷徨い

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 暗涙 慰めて怒りぶつかり鎮まらず 棚霧しては渦巻き ため息ばかり 窓辺で吐く息は白く寒空を彷徨い 欠けた月の破片を連れてきた それをグラスにコロンと入れて 一気に飲み干すジンジャエール 吐き出す息は氷のように姿を変え 窓から飛び出し 跳ね返って砕けて消えた 「少し楽になったでしょう?」 枯れ枝に問われ 辺りを見ると そこには透明な白い幻影 キラキラ眩しく目に映り 優しい灯りで夜を纏う もう大丈夫と 窓を閉める・・・・・・
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