生はまこと濁流に尽きる

7/40

617人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
  「でも坂田、 あたしのこと好きとか 大事でやめよって 言ったんじゃないし。 悲しいけど あたしが証明。 その気がないなら てこでも動かなかったりするよ、 男って」 「うーん……」 「今思えば、 あのとき本当に 無理してでも坂田と やっておけば……!」 なにかが 再燃し始めた千佳は、 またマノロを振り返った。 坂田が恋しいのか、 大人の女の欲望なのか、 もはやよくわからない。 やつの結婚式以来 もう何年も会ってないのに、 未だにこうして話題に上る 坂田のイケメン度よ。 千佳以外の口からも 普通に坂田の名前が 出てくる。 「やっちゃうってことは、 それなりに なんかあるんだよ。 杏だって男なら なんでもいいわけじゃないしさ」 .
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

617人が本棚に入れています
本棚に追加