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翌日、まだ人気がないギルドの酒場に2人の人影がはいる。
「準備は出来てるな?」
「ちゃんと念のための閃光玉や瓶は持ってきてるよー」
レジとサテラは今回、朝早くから狩場に向かうようにしていた。今回は数をこなすことが目的なため、日が明るいうちに全てを終わらせるつもりなのだ。
「でも草食系モンスターだよね?こんな用意いるかな?」
「確かに草食系モンスターが対象だけど、大型が現れないっていう保証はないからな…念のためだよ」
お荷物が1人いるとは言えない…
「それじゃ行くぞ」
「あいあいさー!」
今回の狩場は前回と違い「渓流」である。山の中にある狩場で水辺や森林と比較的草食系モンスターが住みやすい土地である。
「さて、まずは普通に生肉集めをするぞ」
「はーい」
レイの主義は、大切なことは先にやり面倒ごとは後回し!である。
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1時間程経過しただろうか、生肉を大量に集めたレイ達が拠点に帰ってくる。
「…だいぶ集まったな」
荷台には草食系モンスター達から剥ぎ取った生肉が山ほど積まれている。
「これはとりあえず納品用に処理をしとくとして、いよいよサテラの特訓の時間だな」
手際良く納品処理を済ませてしまうと、これからが本番だというかのようにサテラに話しかける。
「とりあえず今回で落ち着いて矢を的確に撃てるようにならないとな」
「そんなに落ち着いてないかな?」
「…」
落ち着いてたら10本中5本も止まってる敵を外すなんてことにはならないでしょうと、内心ため息をついていた。
拠点から少し出た水辺に草食系モンスターはたむろっていた。名はアプトノス、比較的に穏やかな草食系モンスターであり、臆病。仲間がハンターに攻撃されるとその場から逃げ出すことが多い。
「いいか?とりあえず一度警戒されると逃げ出すから的確に急所に当てるんだぞ」
「う…うん」
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