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本日九月十日は、私の姉であり、相方でもあった、元橋ふみ子の三十三回忌でした。
ありがたいことに、たくさんのファンの皆さまや関係者の方々にお越しいただいて、立派なお式を執り行うことができました。
もうお若い方は、ご存じないでしょうね。
「ちゅんちゅん」という漫才コンビのことを。
ちゅんちゅんは、私…「道野辺のり子」と姉である「元橋ふみ子」の姉妹コンビで、けっこう人気があったのですよ。
私たちは二つ違いの姉妹で、千葉県で生まれ育ちました。
あなたは、どこのご出身かしら。
じゃあ「いっせいのせっ」というかけ声で、
さっと親指を立てて、その本数を言い当てるという遊びをやったことがある?
そのかけ声、千葉だけは
「ちゅんちゅん、いちっ!」
「ちゅんちゅん、にっ!」
なの。
あら、やっぱり笑うのね。
おかしいでしょ本当に。
しつけに厳しい家だったので、ゲームなんて買ってもらえなかったから、この『ちゅんちゅん』を小さい頃から姉と二人で、四六時中やっていたものです。
あまりにも二人でこればかりやっていたものですから、終いには指を立てなくても相手が何本出したか、出してないか、分かるようになりました。
本当なのよ。
「今アトダシしたっ!」
「でへへへへ~」
なんてことも分かるのです。
これが『ちゅんちゅん』というコンビ名の由来であり、
私たちの漫才の原点です。
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