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「もう何もしないから側にいてください。今日はノエルだから。」
さっきの湯に温まり過ぎた手が凛の手首を掴む。暗い部屋で乞うような眼差しが送られているのがわかる。
ぱたんとまた布団に倒れたら、そのまま手がつながれた。
手をつなぐくらいなら、まぁ、いっか。でもこれ以上ガブちゃんに押し切られたら、違う世界を見そうだ、気をつけよう……
でも、キス、嫌じゃなかった……
布団の隙間で絡められた指の力が抜けていく。瞼が重くなって、眠りに落ちていく。どうもお風呂が長すぎたらしい。
「メリークリスマス…」
小さくつぶやく。起きたらサンタクロースからのプレゼントってあるのかなって思いながら、聖夜にふわりと天使と眠りに落ちる。
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