王子様の婚約者

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腹黒王子様、月影王子が、私、星屑心の部屋に逃げ込んできた。 もう、せっかく人が寝ていたと言うのに。 心が読めるようになって、魔法使いと持て囃されるにいたったのが、約、一ヶ月前になる。 私は、魔法使いとのあだ名を元から頂戴し嫉妬&奇怪な者を見るような目に晒されていた私だが、この事件で、もっと、そんな目に晒される事になった。 いや、そこに、恐怖を見るような目が追加されただけである。 いい事など、一つもなかった。 この人の心を読む力は、裏切り者を探し出す事に重宝しているらしいが。 あくまで、他人事である。 まあ、今はそんな事はどうでもいいのだ。 それよりも…… 「なんですか?王子。」 この腹黒王子の事だ。(腹黒王子?と、尋ねられる方は、「あぁ、もう、ムカつく。」を読んでくれれば大体把握できるだろう。) 人が寝ていたんだ、謝る事くらいしろ! って、本当は叫びたいところ。 一応、丁寧に聞いてやる。 王子、どうでもいい事だったら、殺すからな。 王子は口を開く。 「あのね。聞いてよ。心。」
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