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「図書館で勉強しているの。ねぇ、ヨウスケ」
「嗚呼、うん」
「なんだ。そういう訳か!」
ホノカがからかうような目でヨウスケを見た。
「二人が幼なじみなのは知っているでしょ。私、引っ越しが多いから、そんな関係って羨ましいなって思ってた」
リオはホノカに告げた。
「どうだろうね。どうなの?」
ホノカがヨウスケに言った。
「分からないよ。生まれた時からそばにいて、それが普通だと思っていたから」
「でもそれって子供の内だけじやないの。大人になれば、お互いに好きな人が出来て、結婚したら疎遠になっても不思議じゃないし」
「それはそうかも知れないけど、ヨウスケとホノカって姉弟みたいに見えるよね」
「ヨウスケって弟っぽい。ところでリオはヨウスケのどこが好きなの?」
いつものことだか、ホノカは胸をテーブルに乗せたままで話をしていた。
リオが照れながら話している間、ヨウスケはホノカとリオの胸を見比べていた。
「カップルってわけだ!」
「オレたちと一緒!」
それを聞き、葉山が口を挟んだ。
「ウケる!」
ホノカが手を何度も叩いて葉山に体当りした。
照れ隠しなのだろう。ホノカが「熱くない?」と言って、「飲み物を取ってくる!」と席を立った。
葉山が後を追った。
二人が残された。
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