通常版

3/37
前へ
/37ページ
次へ
【要約】  重炭酸系無酢酸型透析液であるカーボスター(R)中にはカルシウムイオンが1.5mmol/L含まれているが、イオン選択性電極法の測定機器を用いると(各社装置でまちまちだが)、1.0~1.25mmol/Lという結果が得られる。筆者は種々の検証を重ね、カーボスター中のカルシウムイオン濃度を1.18~1.20mmol/L程度(ただしpH7.6近傍のとき)と実験的に見積もったが、そうなるための第一近似が以下である。カーボスター中に含まれるカルシウムイオンが同様に含まれるpH調整剤のクエン酸イオンと1:2で配位結合してキレートを作り(さらにマグネシウムイオンがその半分の結合力でカルシウムイオンと結合し)、カルシウムイオンが消費される(単独のカルシウムイオンではなくなってしまう)ためにイオン選択性電極とは応答しなくなり、上記の見積り結果が得られる。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加