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晴斗が赤須賀まなみと付き合うようになってから、晴斗の生活は、大きくではないが、変わった。
赤須賀まなみと一緒に帰ることが増え、優斗と帰る日が減った。
休みの日はデートのため、今までのように優斗とアパートでゲームをしたり、喋ったり、遊びに行く時間が減っていった。
それでも優斗は、まだ耐えられた。
なぜなら、なんだかんだいって兄の1番は自分だと信じていたからだ。
赤須賀まなみと自分が崖にしがみついていたら、晴斗は真っ先に自分を救ってくれる。
そう思っていたからだ。
ただ、兄のノロケ話を聞くのは辛かった。
『自分が1番だ』という自信があっても、辛いことには変わりなかった。
『今日手を繋いだ』
『今日キスをした』
嬉しそうに報告してくる晴斗に対し、優斗は「そうなんだ。」と微笑むことしかできなかった。
晴斗が赤須賀まなみと手を繋いだり、キスをする光景を想像することは、優斗にとって自殺行為と同じだった。
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