一歩

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部屋に移されるときの朋ちゃんはぐったりした顔をしていたが、 「ありがとう」と言うと、にっこり笑ってくれた。 荷物をとってくると伝え、叔父に後は任せる。 少し不安ではあるが... みんなにも産まれたと報告し、 タクシーで自宅へ向かう。 一応、保育器・入院・でも元気!とだけ打ち、 急いで荷物を取り、病院へ車で向かう。 部屋へ行く廊下で電気は消えているものの、 赤ちゃんの見える場所で叔父は離れずに見ている。 よほど嬉しいんだろう。 「あの......」 「あぁ、眠ってしまったんでね。 ここで、ほらあそこ。 小さいけど元気に動いてるよ」 指を指されたところを見ると、 大山とかかれたベッドのケースの中に赤ちゃんがいた。 「あの、そろそろカーテンを閉めますので」と看護婦さんに言われる。 すいませんと言い部屋に戻る。 パジャマなどを仕舞い、椅子に腰かける。 よく眠っているので、起こすのもかわいそうだなと思い、 近くの喫煙所にいき一服すると、たくさんLINEが来ていた。
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