回復

2/28
314人が本棚に入れています
本棚に追加
/241ページ
みんなが揃って喫煙室に入ってくる。 「大丈夫か? っておい何泣いてんだよ!」 いつのまにか俺は泣いていたらしい。 涙を拭き大丈夫だと言うが、野崎が気を利かせてコーヒーを渡してくれる。 「俺が今日来たことは二人には車で話したんだけど、 さっきの今じゃないか。 何があったんだ?」 「わからないんだよ。 お前が帰って、一服して戻ろうかなと思ってたらいきなり連れてかれて... だから何もわからないんだ。 俺と付き合ったばかりに嫌な思いさせて、傷付けて、こんなことにまでなって... 俺どうしたらいいんだろう」 「医者は何かいってなかったのか?」 「なんか体はもとから弱いみたいで、薬もアレルギーがあるってくらいかな」 「それとちゃう? 薬によっては普通の人は大丈夫でも、 アレルギーの人にはきつい場合があるとか聞いたことがあるで?」 「それだけならいいんだけど」 「パニックか?」 「かもしれない。 今先生待ちなんだよ」 沈黙が流れる... ふと見ると着信の画面になっていたので出ると先生からで、 この前の部屋に来るように言われた。 男四人揃って部屋に入ったので看護婦も先生もビックリしている。
/241ページ

最初のコメントを投稿しよう!