第12章 卍(まんじ)

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「律は本当に上手いだろう?」 いつもと違う 指の感触。 「ンンッ……」 だけどその触れ方は 律のそれに驚くほど似ていた。 「俺の先生さ」 「先生はないだろ」 「謙遜するな」 そっくりな愛撫。 「あんたが俺に手解きしたしたんだ」 「ああ。まだ君が制服を着てた頃――」 左右からそろって脇腹に爪を立てられると 「ハァッ……ン!」 僕は堪らず声を上げた。
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