第12章 卍(まんじ)

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「それもそうか」 律は上機嫌だった。 「ンッ……」 僕の前髪を掴み上げ いつも以上に濃厚に口づける。 丁寧に段階を踏んで唇を割り 舌を絡めたかと思えば また軽く下唇をついばんで。 クチュ……。 いつの間にか 淫靡な水音を立てながら 永遠にも思える長い時間 ――繰り返す。
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