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今は午前一時を少し回った頃。
外はしとしとと雨か雪が降っていた。
僕はサンタさんなんか信じていない。
何故って、本当にサンタさんがいるのなら、もっと世界は平和でみんなは笑顔で、僕はここになんかいないはずだから。
「一年だけ。わかる? 一年だけ我慢してね!」
まだ僕がずっとずっとサンタさんがいると信じていた頃、ママが早口で言い聞かせた。
早口で話す時は口答えしてはイケない。
足に出来たままの火傷がその訳を教えてくれる。
だから僕は何も言わずに、ココに連れて来られてきた。
あれから何年が経ったのだろう。
幾度となく「Merry Christmas!」と意味もわからずに叫んだのだろう。
でも今年は少しだけサンタさんがいるような気がする。
多分、去年も来年も同じ事を僕は思い突っけるのだろうけど。
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