第1章

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「目玉焼きで来たわよ」 僕は目玉焼きをみると、そこにはいつもの目玉焼きとはかけ離れた失敗作が置いてあった。 僕は、一口でそれを口にいれた。 「うまいな。ところで今からの予定を教えてくれないかな」 彼女は、僕を少しにらみながら僕のコップを手に取り紅茶をそそいだ。 「この前言ったじゃないの」 「いや、あの時はまさか君の両親を説得できるなんて思わなかったからさ」 「その件については・・・・・・」 「まさか、両親にいってないの?」 あきらかに彼女は何かを隠している。彼女は、なにか隠し事があると耳をさわりだす癖がある。 「いったわよ。ただ・・・・・・」 「ただ・・・・・・」  「人間知らないほうがいいこともあると思うの」 僕は、少し真面目な顔をして問い詰めた。 「正直に言わないなら・・・・・・」 「わかった。わかったわよ」 真相は、こうだった。 僕がある日彼女に告白をした。大好きだ、結婚してほしいと。 だが、僕には夢がある。君を産んでくれた両親とこの町に恩返しがしたい。 そのためには、ギルドを作りお金を稼いで病院を作りたい。ギルドを作るには最低二人はいるんだ。君はそばで見ているだけでいい。 危険なミッションはしない。大丈夫だ。僕には、先祖から受け継いだ宝の地図がある。この宝の地図はギルド許可書がないと入れない場所だ。 そこの宝さえゲットしたらギルドは引退する。 2年後、結婚しようと。 「なにこの設定・・・・・・誰だよこいつは」 彼女は、うつむいたまま紅茶をスプーンでかき混ぜていた。 僕は、2回テーブルを人差し指でたたくと彼女はこういった。 「・・・・・・ごめんなさい」 「まあいいか。初めから一人でやるつもりだったし。そうか、そういえばこの前急に、娘をよろしくお願いしますってそういうことだったのか」 「ご・・・・・・ごめんなさい」 僕はため息をつき天井を見上げた。 「本当に結婚してもらおうかな」 「えっ」 「冗談だよ。さあいこうダイオンヘ」
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