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ダイオンヘの道のりは割と想像していたよりはたいしたことはなかった。
危険視していたモンスターもダイオンヘ近づくに連れて遭遇しなくなっていき、あっさりと着いてしまった。
まあよくよく考えてみればギルドの本部にモンスターがうろついていれば依頼が来なくなり利益を維持できないのだろう。
「やっと着いたわね。ギルドの設立依頼を出しに行きましょう」
「ああそうだね」
そのままあっさりギルドを設立し新たな旅が始まるかと思っていたが問題はここからだった。
「ギルドを設立できないってどういうことなのよ!」
初老の無精ひげをはやした男性はこういった。
「申請だけでできるのは10年前の話だ。一時期補助金目当てに乱立しまくったせいでな今じゃ規制がかなり厳しいんだわ。まあギルドに所属して優秀な成績を収めりゃつくれるが、つうか適当なギルドに入ればいいじゃねえか。」
「絶対にいや」
僕は正直どっちでもよかった。よかったがそれを言ってしまうと後々後悔してしまう展開が予想できたのでとりあえず遠回しに言ってみた。
「作りたいけど作れないなら仕方ないのかなー」
若干棒読みしすぎたかもしれない。
「何か方法はないの!」
無視された。そもそも聞こえてないのかもしれない。もうすきにさせよう。
「ねえな。今どきギルド作るなんてやつは年に一人いるかいないかだからな。そもそも作れるぐらい優秀なやつはいずれギルドマスターだから作る必要がないんだわな。よし帰れ。」
「いやよ。絶対いや。」
僕は彼女の手を引っ張りこう言った。
「後ろに人が並んでるしとりあえず日を改めよう」
彼女はしぶしぶあきらめたがその時男性は声を上げた。
「あっ。あー忘れてたそういえば一つ方法があるわな。」
「えっ本当」
ユリスと声がかぶってしまった。
「闘技場で優勝すればできるわな。誰も使わねえが副賞でたしかあったわな。まあ無理だと思うが頑張ってなー。はい次の人どうぞー」
とりあえず一歩前進?いや半歩前進だ。
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