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「お母さん!んじゃ、行ってくる!」
と和也が言う。
「はい。わかりました。気をつけて行ってきなさい。」
お母さんは、やや心配性だが、あっさり出発する事ができた。
和也は駅に着いた。
「あぁ~…出て来たのは、いいけど…何するか、決めてないなぁ。お母さんには、仕事!とか、言っちゃってるんだけどなぁ…」
不安げな和也を尻目に、電車はリアルタイムで走る。突っ立ってる駅員に方向を聞く。
「あのぉ…東京には、どうやって行くんですか…」
「なんだぃ?上京かい?頑張ってなぁ。ホームは向こうだよ。」
と優しい駅員。
しばらくすると、電車が来た。
(へぇ…電車ってこんなだっけなぁ…)
手摺りに捕まっているが、激しく揺れるので、思わず声が上がる。
「んあぁ!………すいません…」
こんな調子で長い旅は始まった。
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