プロジェクトな未来はメタル色

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シャワーを浴び終わったレンジは用意されていた子供服に袖を通した。不思議なことに、サイズは今の自分にピッタリだった。 畳んだ洋服に手を伸ばして、上着に包んだ拳銃を取り出す。 ホルスターなど当然ないし、あったとしても表にぶら下げておくわけにもいかない。 ベタだが、レンジは腰の後ろ、ズボンに引っ掛けるようにガバメントをぶち込んで、リーメイに交代を告げる。 が、彼女はレンジから目を離すことを嫌い、その場で浄化系の能力を使用した。 だが、やはり空創力の供給不足か、その程度の能力すら発動中に途切れて安定しない。 レンジが「命令だ。」と強く言ってようやく、リーメイは渋々シャワーを浴びる事となった。 しかしそれでもレンジが心配なのか、リーメイはものの数分で終わらせて、彼女もまた用意された服に着替えてシャワールームから出てくる。 いつも黒系の服ばかり着ていたリーメイだが、今は珍しく明るい色が幾つか混ざっている。 おそらく、レンジが目を覚ました時に気付いてくれたあの少女のものなのだろう。
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