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この21世紀末を過去の目線で見るのなら、どんな未来に映っているのだろうか。
まるで魔法のような科学に包まれた、空想の如きおとぎの世界、ユートピア?
進歩し過ぎた人工知能に主従を逆転され、人の全てが管理されるようになったディストピア?
答えは否。
正解は、[延長線]である。
確かに技術は進歩した。シンギュラリティの突破により、AIの性能が遥かに向上したのだ。AI自身が自らより優秀なAIを作り出す時代の訪れ。技術の進化が人からAIの手に委ねられ、その速度を表す曲線はシンギュラリティを境に急激な上昇を見せた。
しかし、まるで物語の如く人が皆幸せに暮らす未来世界はとうとう来なかった。
技術が進歩する、それにより人々の生活が豊かになる。だがその豊かさで得られた余裕の分、人々は更に多くのものを抱え込む。いつの世も繰り返されて来た光景だ。
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