友達

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広一『(……そのつもりだったけど、つい最近友達が出来てしまった)』 広一『(しかも大学生の。中学生の僕がそんな年上と接点を持つこと自体おかしな話だが出会いこそおかしなものだった)』 広一『(その大学生、優はこの町に来たばかりらしくここの地理に詳しくない。それで一人暮らしのための日用品を買うべくスーパーに行ったらしいが道に迷ったらしい)』 広一『(まあそこで偶然僕が優と目が合っちゃったから目をつけられ、この町を案内するはめになった)』 広一『(そのあと色々話して、ついでに遊んだ。まあ別に意気投合した訳じゃないけど流れで友達みたいになってしまった)』 広一『(早速前言撤回することに少し申し訳ない気持ちにならなくもないが多分僕は寂しかったんだ。ここ何年かで話したのは兄ちゃんくらいで他はぼちぼちでしかない)』 広一『(英語の時間の教科書の朗読を隣の人とやること、それを会話のくくりに入れてしまう辺りもはやお分かりだろう)』 広一『(だからその点で言えばもはや頑なに一人でいる必要は無いのだが、何分今までのことを考えると無闇に繋がりを作るのはまずい)』 広一『(その事を自分のせいにするつもりはないが、それでもその事件は僕が関わっているから全く無関係とも言えない)』 広一『(ただ、理不尽のようなものを感じる。人は過ちを犯さなくても嫌な目に遭うものだ。それが宿命かと言われているかのように)』
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