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2-6
水面が白く輝いて、はっと目をこらす。
すぐに、白いティオが姿をみせ、近づきながら姿をかえた。
「遅い!」
「もうー……、怒ってばっかり……あ、あれ?」
平気そうに歩いていたティオが、ふらついた。
予想範囲内、とイグノトルが抱きとめる。
「大丈夫?」
「なに……、急に……がくんってきた」
「地上は力の消費が激しいらしいから、自覚して調整できるようにならないと」
「……う、うん」
眠る時にするように手をにぎって、身を寄せてきた。
かわいいな、と思った瞬間、失敗に気づく。ティオが、ずるりと凭れかかった。
「うわ、ごめん!」
眠らせて、しまった。
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