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3-7
「イグノトルさまは医師なんだっ、普段からちゃんと働いてるよっ」
「そんなに患者来ないけどねえ」
「医師だから落ち着いてんのか。体調、自分でわかるんだな?」
「うん、まあ、そうだね。地上は空気が合わないって言われてたわりに、意外と平気だよ」
「……知りたいか?」
「うん。で、君は誰なのかな?」
「緋のティオ、と呼ばれてる。名前はない、ただのはぐれティオだ」
「結婚するの?」
「しねえよ!! 俺はちょっと訳ありで地上に……って天使っ!!」
「んー、ちょっと眠くなってきたから、失礼」
イグノトルがあずまやの中に設えられていた椅子で横になった。
「医師なんだろ、自分の体調管理、うわぁー……寝やがった」
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